50歳からのストラグル

もう結構年を重ねたなー、って言いながら、行政書士試験2024、TOEICなどなど頑張ります。くしゃエロ族の末裔です。

北野武監督【キッズ・リターン】受け止め方千差万別のラストシーンで私はノックアウト。

今週のお題「名作」

高校の同級生シンジとマサルはいつもつるんで行動し、学校をサボって自由奔放な毎日を送っていた。

ある日、カツアゲした高校生が助っ人に呼んだボクサーに打ちのめされたマサルは、ケンカに強くなるためシンジを誘ってボクシングジムに入る。しかしボクサーとしての才能を見いだされたのはシンジで、マサルはジムを飛び出しヤクザの世界へと足を踏み入れる。

別々の道を歩むことになった2人は、それぞれの世界でトップに立つことを約束し、互いにのし上がっていくが……。

引用:映画.com 作品紹介ページ より

いつもとちょと違う映画紹介の記事です。

はてな公式のお題が「名作」だったので、いっちょ書こうと思い、映画、音楽、小説等いろいろなジャンルから記憶を頼りに選んでみましたが、最後まで頭の中に残っていたのが本作でした。

自分でも意外だわ(笑

見たくても見られない北野武監督作品

北野武監督の映画作品って、2024年現在、どこの会社からも配信されていないので、見るならDVDを買うしかない状況です。

私はたまたまWOWOW(だったかな?)で昔、北野武監督作品を特集しているときがあって、そのときに

等歴代の作品と一緒に見ました。

 

そして、一番衝撃をくらったのがキッズ・リターン

主人公のシンジとマサルは高校生で、本作を見たときの私はもう30歳頃(だったかな?)。なので、主人公たちとのダイレクトな共感というよりは、

はいはい、こんな嫌なことあったよねー

という「若い時のイヤーなあるある感」をガツンと喰らいましたねー。

邪魔するやつもいれば、弱くて自滅するやつもいる

北野映画の特徴は、なんといっても「キタノブルー」というその色合いですが、本作で私が感じる色調は「グレー」。

透明感を感じさせない、というか、ずっと晴れない天気、もやもや重い空気感なんですよね。

 

二人に近づく大人は碌なやつがいないし、若さゆえなのか自らの弱さがもとで二人は破滅への道を進んじゃうし。。。

 

重い。どよーんと重い。

ビバ! 青春! 若さって素敵! 

なんて1mmも思うことはない。

 

「大人に対する思い」とか「弱さゆえの失敗」という「若い時のイヤーなあるある感」が私の胸の中でゆっくりと芽吹き、いつの間に生えてきた蔦によって、身動きできないくらいがんじがらめにされちゃうようなそんな感覚になります。

俺たちもう終わっちゃったのかなあ?

そして最後の有名なラストシーンであります。

校庭で自転車に乗る二人。自転車ってところがいいですよね。

外車でもスポーツカーでもなく「自転車に二人乗りしている」ってところが、二人の状況を如実に表していて好き。

 

「俺たちもう終わっちゃったのかなあ?」

 

そう聞くシンジにマサルはなんと答えたのか。

そしてその答えは、本気なのか、ただの強がりなのか?

 

ここで銃声のような音がこだましてエンディングテーマが流れます。

キッズ・リターンは、このラストシーンにすべてが凝縮されているといってもいいぐらいです。

 

面白いのは、このラストシーンの受け止め方が千差万別なこと。

私は疲労感、どんより感、不透明感でノックアウトされちゃいましたね。

なぜなら、ここからの二人の人生がどうも明るいものになるとは思えなかったから。

 

また同じように邪魔するやつが出てくるよ。

また自分で駄目なほうに行っちゃうよ。

また、、、。

 

そう思っちゃいました。

 

それでも、二人は生きていく。

 

うーん。。。

 

てな具合で打ちのめされた映画はキッズ・リターンが初めてでした。

 

ああ、また見たくなってきた!

 

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